印鑑の知識 by 上野印房手彫り印鑑職人上野雄一のブログ

印鑑の基礎知識

ハンコは宅配便の受け渡しや回覧板など実際に使う機会はとても多く、日本人には馴染み深いというより必需品と言ってもよいでしょう。
しかし、いざ実印や重要書類への押印などとなると、以外に知らないことが多いものでもあります。

印とは何か?

簡単に言ってしまえば、文字や記号などを材料に刻みつけ、朱肉やインクなどで写す物のことです。
しかし、その歴史は古く、約5,000年前のメソポタミアで使われていたことが分かっています。ヨーロッパでは封印などに使われましたが、中国では権利や義務を示すサインとしての役割だけでなく、美しさ、趣きを求める篆刻としても大変な発展をしました。
日本でも中国から印が伝わり、少なくとも千数百年前から印が使われてきました。
特に明治以降は法律的にも慣習としても、契約書などの最終的な意思表示として大変重要なものとなっています。

「印」の呼び方

「印」は、一般的には「はんこ」「印鑑」「印章」と呼ばれていますが、厳密に言うと、本来は「印鑑」だけ意味が異なります。「はんこ」「印章」は印の総称として使われますが、「印鑑」は、印の鑑(かがみ)という漢字からも分かるように、本来は「印影」つまり「印を紙などに押して写したもの」のことをいいます。
しかし今では、印影だけでなく印そのものも「印鑑」と呼ぶようになっています。

それでは、実印・銀行印・認印の違いについて見ていきましょう。

実印

実印とは、あらかじめ役所に登録がしてあって、印鑑証明書の交付を受けることができる印のことです。
個人の場合は、住民登録のしてある市町村役場や区役所に登録してある印です。
法人の場合は、法人を登記している法務局に代表者印として登録してある印です。
実印は印鑑証明書が添付されれば、公的にその印が本人のものであることが証明されますので、官公庁に登記登録をする場合や、重要な契約を交わす場合には、実印が使われます。 (印鑑証明書は3ヶ月以内に発行されたものとされる場合が多い。)

銀行印

銀行印とは銀行に届けてある印のことです。
社会的に銀行印という印があるわけではありませんが、銀行に届けてある印を認印と区別する意味で銀行印を呼んでいます。銀行印は預金の引き出しや、手形・小切手の振り出しが出来るので、役割からいえば、実印と同じくらい重要です。盗難や紛失した時のトラブルを考えると認印と同じように扱えないのは当然といえます。

認印

認印とは、文字通り「認めたしるし」に押すハンコで、一般的には実印・銀行印以外のハンコを指します。
実印でも銀行印でも認印として使うことは可能ですので、これも認印と言えますが、実印・銀行印は自身・財産に関わりますので、荷物の受け渡しなどに気軽に使うべきではありません。
登録する訳ではありませんので、大きさや、彫刻する内容など決まりはありません。実印は一人一本(法人は代表者一人につき一本)しか登録できませんが、認印はいくつ持っても構いません。

認印の法的効力は?

認印というと、実印に比べ気軽に押せるような気がしてしまいます。
しかし、本人が押印したことが証明されれば、実印と認印に法的効力に違いはありません。
実印の方が証明はしやすいですが、認印でも本人が押したことが認められれば、効力は同じです。
認印でも、重要な書類に押す場合は、実印と同じようによく考えてから押さなくてはなりません。

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